海外安全対策情報(4~6月)

平成29年7月4日
メダン総領事館 ・海外安全対策情報(2017年4月~6月)

1 治安情勢
(1)テロ情勢
当地において邦人や日本権益を狙ったテロの脅威情報には接していない。しかし6月25日,北スマトラ州メダン市郊外の同州警察本部において刃物を使用したテロ事件が発生し,警察官1人が殺害された。(詳細は下記3のとおり)。インドネシアでは警察官はテロの標的とされていることも念頭に,警察施設や街頭にいる警察官に不必要に近づかないよう留意すべきである。
(2)一般犯罪
当地では,依然ひったくり,空き巣などの窃盗事件や路上強盗事件等が多く発生している。また現金自動預け払い機(ATM)で現金を引き出した者のあとをつけて現金を強奪する事件も発生していることから,比較的安全な移動手段である自家用自動車やタクシーを利用するなどし,常に身の安全を意識して行動することが重要である。
(3)集団脱走事件の発生
今年5月から6月にかけて,スマトラ島内各地において被拘禁者の脱走事件が相次いで発生し(発生日,場所及び脱走者数は下記のとおり),報道によれば依然130人以上が逃走中である(6月14日現在)。現在までのところ脱走犯が凶悪犯罪を起こしたとの報道には接していないが,平素から防犯意識を持ち最新の情報に留意する必要がある。 ・ 5月5日 リアウ州プカンバル市内の拘置所 448人
・ 5月13日 北スマトラ州ビンジャイ市警察留置場 18人
・ 6月8日 リアウ州プカンバル市内の拘置所 3人
・ 6月14日 ジャンビ州ジャンビ市内の刑務所 32人
・ 6月20日 北スマトラ州メダン市内の刑務所 4人

2 災害
(1)シナブン山(北スマトラ州カロ県)では,依然散発的に噴煙があがっており,防災当局は,同山の噴火警戒レベルを最高の4として火口から半径7キロ以内への立入りを禁止している。
(2)6月22日,シバヤック山(北スマトラ州カロ県)に登山に訪れたドイツ人男性の行方が分からなくなり,同月30日,山中で死亡しているのが発見された。
同山では,平成25年にも邦人男性が単独入山して谷底に滑落し,4日後に発見,救助されている。

3 テロ・爆弾事件発生状況
6月25日,午前3時頃,北スマトラ州警察本部において2人組の男がフェンスを乗り越えて敷地内に侵入し,警備詰所にいた警察官に刃物で襲いかかり同警察官を殺害する事件が発生した。男らは「神は偉大なり」と叫びながら警察施設に放火しようとしたが,他の警察官に撃たれて1人が死亡,もう1人は負傷して身柄を確保された。

4 誘拐・脅迫事件発生状況
邦人関連情報はない。

5 対日感情
基本的に良好であり,特段の変化は見られない。

6 日本企業の安全に関する諸問題
関連情報はない。
  以 上