海外安全対策情報(令和2年1月~3月)

令和2年4月13日

1 治安情勢
  (1) 一般犯罪
    ア 邦人被害の事件
        事件発生の情報はありませんでした。
    イ 状況
        前期に引き続き,各種犯罪の中でも,路上において暴行や脅迫を加えて物を奪い取る「路上強盗」,追い越しざまなどに物を盗み去る「ひったくり」が頻発しました。
        具体例は次のとおりです。
    【路上強盗事件】
        夜,35歳女性がバイクに乗って移動中,バイク乗りの3人組男性が女性に近づき,女性を殴打し転倒させ,女性のバイクと鞄を窃取し,逃走。【1月,メダン市内】
    【ひったくり事件】
        朝,53歳女性が自転車に乗り,市内中心部のムルデカ広場に向かっていたところ,バイク乗りの2人組男性が女性の後方から近づき,女性が携帯していたバッグをひったくった。
        女性は転倒し,怪我をした。【2月,メダン市内】
    ウ 対策
        路上強盗やひったくりの被害に遭わないためにも
            ・ 路上でスマートフォンやタブレットを操作しない
            ・ 周囲をよく確認し,壁を背にする等してからスマートフォン等を取り出し使用する
            ・ 肩紐が頑丈なリュックサック,ショルダーバッグを携帯する
            ・ ショルダーバッグはたすき掛けにし,車道の反対側に携帯する
            ・ スマートフォン,財布等は,バッグ内のフックなどに結束する
            ・  短距離でも車で移動する
            ・ ひったくりされやすく,万が一,ひったくられた場合,転倒する危険性が高いベチャ(三輪車),バイクタクシーの利用は避ける
            ・ 音楽を聴きながら,操作をしながら等,他の動作をしながら歩かない
        などの対策が必要です。
        被害に遭った際は,犯人が凶器を所持していることも念頭におき,決して抵抗しないことが重要です。
        一般的に女性は財布などの貴重品をバッグに入れて持ち歩くため,犯人は女性からバッグを奪えば確実に金品を入手できると期待し,女性を狙う傾向にありますので,
        女性の方は特に警戒する必要があります。
       
  (2) 薬物犯罪
    ア 邦人関係
        邦人が関係する事件はありませんでした。
    イ 状況
        前期に引き続き,当館管轄6州(アチェ州,北スマトラ州,西スマトラ州,リアウ州,ジャンビ州,リアウ諸島州)において,覚せい剤や大麻の使用,所持,密輸による検挙が後を絶ちませんでした。
    ウ 対策
        当地で薬物の取引や使用が行われる傾向にある,モスク,公園,人目につかない裏通り,管理者のいない駐車場等(特に夜間)は避ける必要があります。
        また,見知らぬ者から薬物と知らされずに物品の運搬を依頼された結果,密輸に関わったとして当地警察に検挙された例もあるため,
          ・ 見知らぬ者又は知人からでも物品の購入や運搬の依頼に安易に応じないこと
          ・ 購入・運搬を引き受ける場合は,物品に不審点がないか隅々まで確認すること
      が重要です。
     
  (3) テロ情勢
    ア 状況
        昨年11月13日,メダン市警察本部において,6人が負傷(邦人の被害はなし。)した自爆テロ事件以降,事件の発生はありませんでした。
        3月,西スマトラ州パヤクンブ市において,イスラム過激組織の一員であるテロ容疑者が逮捕されました。
    イ 対策
        テロの巻き添え被害を防ぐためにも,当地で標的とされるている警察,軍及び政府関連施設,教会等の宗教施設(宗教行事)を訪れる際は,周囲の状況に注意を払い,
        不審な状況を察知した際は速やかにその場を離れるようにするなど,自らの安全を確保する行動をとる必要があります。
   
  (4) 交通事故
    ア 邦人被害の事故
        ありませんでした。
    イ 状況
        前期に引き続き,当地においては,信号無視,逆走,強引な割り込み等の危険運転や交通法規の不遵守は日常茶飯事であり,交通渋滞の問題も大きく,
        運転技術面・治安面において安全な公共交通機関も未発達です。
        交通事故に巻き込まれないために,自ら運転することは避けるとともに,移動は短い距離であっても,自家用車(運転手付き),宿泊先等の送迎車,タクシー(ブルーバード)を利用することが得策です。

  (5) 災害(火山)
      シナブン山(北スマトラ州カロ県)は,本年6月9日以降,噴火しておらず,1月1日現在の噴火警戒レベルは3(地震・火山活動が活発化している状態)です。
      立ち入り禁止区域には絶対に立ち入らないようにし,常に最新の情報に留意する必要があります。
   
2 対日感情
    良好であり,特段の変化は見られませんでした。

3 日本企業の安全に関する諸問題
    関連情報はありませんでした。