総領事からのご挨拶

令和8年2月19日
                                                                                                              
                                                                                                                         古郡在メダン総領事


(略歴)古郡在メダン総領事


このたび、駐メダン日本国総領事として着任いたしました古郡徹(ふるごおり とおる)です。よろしくお願いいたします。
 
近年、日本とインドネシアの関係は、様々な分野でダイナミックに発展しています。今回初めてのインドネシア在勤ですが、このような時期に日インドネシア関係に携わることを心から嬉しく思うとともに、その責任を痛感しております。
 
当館は、アチェ州、北スマトラ州、西スマトラ州、リアウ州、ジャンビ州及びリアウ諸島州を管轄しております。
 
当館の最優先事項は、当地におられる日本人の皆さまの安全の確保、そして、日系企業の皆さまの活動の支援です。総領事館一体となって取り組んでまいりますので、何かお気づきの点がございましたら、お気兼ねなくご連絡ください。
 
さて、まだ着任間もないですが、インドネシアが掲げる「多様性の中の統一」という理念が、この地においても人々の日々の暮らしの中に息づいていることを感じます。民族、宗教、文化の違いを乗り越え、人々がともに支え合いながら生きている。この理念には、日本とインドネシアが様々な差違を乗り越えて共通の目標を実現する鍵にもなると受け止めています。
 
また、メダン赴任に先立ち、大阪・関西万博のインドネシア・ナショナルデーに伺い、インドネシア人歌手Tulusさんのステージを拝見しました。インドネシア語の歌詞は全く分からなかったのですが、彼の歌声は不思議と真っ直ぐに私の心に届く。不思議な体験でした。隣にいた日本人の方々が目を潤ませながら聴き入っていました。両国の人々が感性を共有しており、それにより心を通わせることができるのではないかと感じた瞬間でした。
 
国と国との関係は、人と人との心の触れ合いによって支えられています。日本とインドネシアの関係をさらに深く、温かなものに育てていくため、日本人にもインドネシア人にも、さらに身近で信頼される総領事館を目指していきます。どうぞよろしくお願いいたします。

天皇誕生日祝賀レセプション 総領事挨拶 (2026年2月12日)

皆様、こんばんは。スラマット・マラム。
 
アルフィ・シャフリザ北スマトラ州教育・保健・インフラ・社会エンパワーメント担当州知事補佐官
地方指導者調整フォーラム(Forkopimda)の皆様、
各国総領事及び名誉領事の皆様、
地域の関係者の皆様、そしてご列席の皆様、
本日、天皇誕生日祝賀レセプションへ、かくも多くの皆様にお集まりいただきましたこと、日本政府を代表し、心より厚く御礼申し上げます。
 
天皇陛下におかれましては、来る2月23日に66歳のお誕生日をお迎えになります。本日、皆様と共にこの記念すべき日をお祝いできる機会を賜り、誠に光栄に存じます。
 
また、日頃より、日本とインドネシアとの友好協力関係の発展に、多大なるご尽力を賜っております皆様に、この場をお借りして深く感謝申し上げます。
 
【豪雨洪水被害】
さて、本題に入る前に、昨年11月に発生いたしました豪雨及び洪水により、尊い命を失われた方々に謹んで哀悼の意を表します。同時に、ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。
 
また、今なお困難な状況に直面されている被災者の皆様に、心からのお見舞いを申し上げます。一日も早く、皆様が安心して笑顔で過ごせる穏やかな日々が戻るよう、心よりお祈り申し上げます。

【メダン着任】
私事でございますが、昨年6月に東京からメダンに着任しました。インドネシアでの勤務は今回が初めてです。
 
当館の管轄は北スマトラ州、アチェ州、西スマトラ州、リアウ州、リアウ諸島州、ジャンビ州の6州です。幸いなことに、着任以来、全ての州を訪問することができました。各州で皆様の温かい笑顔で歓迎いただき、伝統舞踊、そして汗をかきながら、バラエティ豊かなスパイシーな料理を楽しみました。
 
【力強い「縦糸」と色鮮やかな「横糸」が織りなす美しい織物】
メダンに赴任する前の昨年5月、大阪・関西万博でインドネシア伝統織物の美しさに触れました。そして、ここメダンで「ウロス」と再会したのです。地元の皆様が歓迎の印として肩に掛けてくださいました。その織物の縦糸と横糸が織りなす様子を目にした時、力強く色鮮やかな日本とインドネシアの関係を改めて実感しました。

インドネシアの伝統織物は、力強い「縦糸」と色鮮やかな「横糸」で織られています。私は、この織物の中に、日本とインドネシアの関係が持つ力強さと美しさを見たのです。
 
まず「縦糸」は、両国が共有する普遍的な価値観。すなわち、自由、民主主義、法の支配、平和主義といった価値観です。これらは、目に見えないながらも、日本とインドネシアの関係の支える強固な骨格となっています。このような強固な骨格は、両国の繁栄や地域の平和にも大きく貢献しています。
 
また、この価値観は、昨年の両国の首脳会談や外務・防衛閣僚会合でも確認されました。
 
次に「横糸」は、日本とインドネシアの関係を色鮮やかなものにする多岐にわたる具体的な協力です。経済やビジネスをはじめ、電力供給、給水改善、漁港整備、防災、医療、教育、日本語教育など、様々な分野にわたっています。
 
この中でも、経済やビジネス関係は、両国のさらなる発展に彩りを添える重要な「横糸」です。我が国は、大きな市場規模を有し、高い経済成長のポテンシャルを秘めています。両国間の直接投資が増大し、経済活動が活性化することは、まさにこの「横糸」をさらに豊かに織りなし、未来をより鮮やかに彩ることと信じております。日本政府も「対日直接投資促進プログラム2025」を策定し、JETROを通じて海外企業の日本進出を力強く支援しております。

本日ご用意した和食と日本酒も、文化交流という「横糸」の一つです。どうぞごゆっくりお楽しみください。
 
このように、日本とインドネシアの関係は、力強い「縦糸」と色鮮やかな「横糸」が見事に織りなす美しい織物のようです。
 
先人たちが築いてこられたこの力強く色鮮やかな関係を、より強く、より美しいものにし、確実に次世代へ引き継ぐこと。これこそが私たちの使命です。
 
私も総領事館の仲間と力を合わせ、皆様のご支援をいただきながら、この「縦糸」を強固にし、色鮮やかな「横糸」を丁寧に織り込んでまいります。
 
日本人とインドネシア人は、地理的に遠く離れていても、深く結びついた「心の友」(サハバット・ダリ・ハティ・ク・ハティ)です。手を取り合って共に未来に歩んでいきましょう。
 
結びに、日本とインドネシアの友好協力関係が末永く、力強く発展することを祈念し、豪雨洪水で被災された皆様に一日も早い明るい未来が訪れることを心より願い、私の挨拶とさせていただきます。
 
ご清聴ありがとうございました。テリマカシ。